第二波とフランスの近況


2週間ぶりに青空が広がった先々週の日曜日、いつもは静かな隣のお城の前に車が十数台停まっていました。森へ続く道には、狩猟中の赤い立札。。ラッパが鳴り響き、蛍光色のベストを着た人たちが、午後の狩猟に再び出掛けるところに遭遇しました。玄関前には30人程の人が集まっていました。

6人以上の集まりがフランス全土で禁止となってしまった今、これが今年最初で最後の狩りとなってしまうのでしょうか・・・。

フランスとスペインは感染者が100万人を超え、イタリアでもいくつかの州で夜間外出禁止が始まり、ヨーロッパ各国でウイルスを押さえ込むための制限がどんどん厳しくなっています。

22日からチェコとアイルランドで2度目の全面的な都市封鎖が始まりました。

フランス政府は経済を完全に止めるような全国的封鎖をできる限り避けようと、毎日規制が変化しています。

欧州で2番目に感染者の多いフランスでは、過去1週間に160万件のテストが行われ、多い時には1日に20万件を超えています(ヨーロッパで第3位)。無料で何度でも受けるこができ、最近は48時間以内に結果を受け取れるようになりました。

フランス政府の今日のフェイスブック投稿

目次 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

  • 蘇生医学長メガバルヌ氏のメッセージ【夜間外出禁止令の目的】
  • 【第二波】 カステックス首相の記者会見 10月15日
  • 【夜間外出禁止対象地区拡大 全54県】首相と関係大臣の記者会見  10月22日
  • アルザス・ロレーヌ地方の状況
  • アルザス地方と国境を接するドイツ
  • フランス全土の感染者数と検査数
  • 県別ウイルスの蔓延レベル
  • フランス各地の夜間外出禁止の初日
  • 【マクロン大統領 テレビインタビュー 10月14日】
  • COUVRE-FEU(夜間外出禁止令)の内容 
  • 夜間外出許可証
こんな状況でも、動物界も自然界もは平和で美しい。

蘇生医学長メガバルヌ氏からのメッセージ
【夜間外出禁止令の目的】

(以下、拙訳)

今回の夜間外出禁止措置は、夜間の人の交流を避けるのが目的です。現在の感染の多くは、夜の人の集まりが原因になっているからです。

イル・ド・フランス地方の新規感染者数は今後、急上昇することが予想されます。とりわけ若者の感染が急増するでしょう。現在拡大中の若者の感染は今後、年配の人々の感染増大へ繋がっていきます。以上の理由から我々は、現在から3週間、重症者用施設への入院患者の増加状況を観察していきます。

90%の重症者用ベッドは今後一杯になります。 おそらく11月中旬には完全な飽和状態に達します。もし今何もしなければ、病院は緊急を要しない手術をほとんど全て中止する事態に陥ります。

夜間外出禁止令は、夜の人の接触を制限します。夜の集まりを避けることで、現在の感染流行にブレーキをかけることが出来ます。

これからの2、3週間後の結果に期待しましょう。

感染の連鎖を断ち切るため、私たち市民一人一人が責任をもって、人との接触を制限することが重要です。
ウイルスに直面する中、皆で一緒に、私たちよりも弱く重症化しやすい両親や祖父母を守りましょう。

【フランスに第二波到来】 カステックス首相の記者会見 10月15日

●「夜間外出禁止」対象地区、
パリのあるイル・ド・フランス地方全域と、8つの都市圏。

●「夜間外出禁止」の対象の基準は、10万人当たりの感染率が250人を超えた地区。

10月に入って急激に状況が悪化。
現在、第二波の状態であると説明するカステックス首相。

【夜間外出禁止対象地区拡大 全54県】首相と大臣の共同記者会見      10月22日

【カステックス首相、保健大臣、文化大臣、デジタル電子通信担当長官  10月22日発表内容】

  • 先週17日の夜間外出禁止対象地域(9都市圏、16県)に加え、24日(土)から、38県と海外県1県が新たに対象となる(4,600万人が対象)。
  • 状況は数日前より更に悪化、11月は一層厳しい状況になる可能性が大きい。
  • ・拡大が抑えられない場合は、より一層厳しい措置を検討する。

1週間の10万人当たりの感染発生率
   ・8月 全国平均 10人
   ・10月22日現在 全国平均 251人(40%増加)
   ・サンテティエンヌ都市圏では800人以上。
  ★2週間で2倍に急増。
  ★2週間後には、1日の感染者が5万人になる可能性がある。

過去1週間のPCR検査数
 ・160万件
 ・結果は48時間以内に提供されている。

重症患者の病床占有率
・44,3%(イル・ド・フランス地方は50%超)
・65歳以上については、6週間で3倍に増大。

舞台芸術、映画業界に対する総額1億1,500万ユーロの追加支援策
・舞台芸術:8,500万ユーロ
・映画業界:3,000万ユーロ

アルザス・ロレーヌ地方の状況

①Bas-Rhin県(バラン県、県庁所在地ストラスブール)

②Meurthe-et-Moselle県(ムルトエモーゼル県 県庁所在地ナンシー)

2つの都市圏で24日から夜間外出禁止がスタート。

アルザス地方と国境を接するドイツ

ドイツのロベルト・コッホ研究所(ドイツ政府の感染症機関)は、17日から、フランス全土を感染危険地域に指定。

フランスからドイツ入国する場合は、48時間以内のPCR結果陰性の証明書の提示、またはドイツ入国後自己隔離をしながら72時間以内に検査がを受けることが義務となりました。

ロベルト・コッホ研究所が指定する感染リスクの高い地域リスト (2020年10月15日現在)(英語)

情報元: 在ドイツ フランス大使館 ホームページ (フランス語)

フランス全土の感染者数と検査数

10月17日

データ元: Santé Pibrique France フランス公衆衛生局

(表の内容)↑

・感染者合計
・24時間以内の感染者確認
PCRテスト陽性率調査中の集団感染
・死亡者の合計
・内、入院中の死亡者
・24時間以内の死亡者
・1週間内の新規入院者
・内 集中治療室の入院数
感染の深刻な県
(全101県中)
★日本語訳、訂正しました。

24時内の検査数: 200 775人 (フランス公衆衛生局発表)

【10月20日】

全ての数値が増加中。感染が深刻な県は3日で7県増加。

【10月21日】

まだ政府のホームページには掲載されていませんが、、昨日10月22日の新規感染者は、41,634人!! 5万人も間近に迫っています・・・。

県別ウイルスの蔓延レベル

【10月17日】

  • Limité : 少ない県 (フランス全土の1%)
  • 中程度の県 16県 (15・8%)
  • 高い県 84県 (82・3%)

【10月20日】

  • Limité : aucun département 少ない県  (なし)
  • Modéré : 10 départements (10 %) 中程度の県 (10%)
  • Élevé : 91 départements (90 %) 高い県 (90%)

【アルザス。ロレーヌ地方のデータ】

【10月18日】バラン県(県庁所在地 ストラスブール)

●人口10万人当たりの感染・・・122人 
●10万人当たりの陽性率 7,2%  
●重症者用施設の新規入院 12人

【10月21日】バラン県

●10万人当たりの発生率 191人
●10万人当たりのPCR検査陽性率 8、7%
●重症者用施設の新規入院 11人

3月以降の第一波では大変だったアルザス・ロレーヌ地方。

ナンシー、ストラスブール、メッスの街は、17日からの夜間外出禁止令の対象外でしたが、ストラスブールとナンシーも24日から夜9時以降は外出できなくなります。

縦に長いアルザス地方は、北部がバラン県、南部がオラン県(県庁所在地 コルマール)。

オラン県庁の職員たちが6人、無償で13週間に間、300万個のマスクと感染防止用品を老人ホームと医療施設に配布しました。非常時のフランス人の連帯は素晴らしい。今は大変なフランスですが、必ず状況が良くなると信じてみんな頑張っています。

【フランス各地の夜間外出禁止の初日の様子】

Lyon ローヌアルプ地方のグルメの街リヨン

17日土曜日、午前0時(金曜日の夜中)に始まった夜間外出禁止令。リヨンの人たちはみんな規則を守り、時間になるとには帰路につきました。

BMF Lyonの記事 動画付き

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Marseille 南部の地中海の街マルセイユ

10月26日から2週間、レストランが閉鎖されたマルセイユ。状況が好転し、10月5日から営業を再開して落ち着いたところに今回の措置となりました。

夜間外出禁止令下で初めて行われた警察官のパトロールの様子。↓

La Provenceの記事 動画付き

マルセイユの病院では看護師不足で、医療崩壊を回避するのに大変な努力をしています。増大する患者を全て受け入れるために、100人の看護婦を新たに雇用。増え続けるPCR検査のために新たに100人の人員が必要だそう。

Lille フランス北部、ベルギーと国境を接する街リール

Lilleリル 夜間外出禁止の初日 動画付き

リールでは夜間出禁止令直前の金曜日の夜、レストランのテラス席は満員。ほとんどの人は飲み物だけで、食事をする人はほとんどいませんでした。

取材を受けてレストランでは、夜の売り上げの損失を埋めるために、午前11時開店し、午後の休み時間を返上して夜まで営業を続けました。しかし夜の食事の予約は2組だけでした。

店側は21時に閉店できるよう、20時45分には全ての客に店を出るよう促すとのことです。 

🇧🇪【隣国ベルギー】19日から飲食店が閉鎖されました。11月からは、深夜0時から翌朝5時まで外出禁止、夜8時からのアルコールの販売が禁止されます。
政府は10月19日から、市民が自宅に招く人数を一人だけに制限。

Parisパリ 警察官のパトロール

警察と憲兵による見回り(動画付き)

パリでは初日の警察官のパトロールで、複数の違反が見つかりました。

禁止された6人以上の集会や、21時を過ぎても営業を続ける店、違法に営業をするクラブに警告して回る警察官たち。クラブでは警察の介入に驚いた様子。幸運なことに初日は警告のみで、罰金は課されませんでした。

これから最低4週間、フランス全土で12,000人の警察と憲兵による見回りが続きます。

Rouen ルーアン ノルマンディー地方の主都 

3normandieの記事 動画付き

【インタビューを受けた人達のコメント】
バーの客A: 私たちには選択肢がないから、言われた通りにするしかない。
バーの客B:状況は理解できる、僕たちは6人だけ。違反にはならないから家で続きをやる。

Monpelier 南部の街モンペリエ

22時には静まり返る街の中心、コメディー広場。↓

Midi Libreの記事 動画付き

モンペリエは学生の街。インタビューを受けた学生は「必要だとは思うけど、自由を奪われるのはやぱり辛い」と語っていました。

フランスの放送局franceinfoの記事 動画付き

【マクロン大統領 テレビインタビュー 10月14日】

COUVRE-FEU(夜間外出禁止令)の内容

対象地区(10月15日発表)・・・①パリを含イル・ド・フランス地方全域 ②エクスーマルセイユ都市圏、③リール ④グルノーブル ⑤リヨン ⑥トゥルーズ ⑦モンペリエ ⑧ルーアン ⑨サンテティエンヌ 

★(10月22日発表)38県と海外県1県が追加され、全部で54県が対象となりました。

例外的に外出できる場合: ・健康上の理由 ・仕事の理由 ・列車、飛行機に乗る場合 ・近親者を助けるための訪問 ・ペットの散歩

【外出位禁止の時間】 21時から翌朝6時

【規則の内容】

  • 私的なパーティーは全て禁止。
  • 「6人ルール」:私的空間、自宅、路上、公共の場所で、同一世帯員以外に6人以上が集まらないこと
    • 私的空間を含めて、いつでもどこでもマスク着用を推奨
  • 全てのレストランは国が決めた強化条例を適用する義務がある。 
    • レストランでの会食の制限は6人 
    • レストランに入店する全ての客の氏名と連絡先をノートに記入 
  • 劇場、映画館など、全ての場所での着席は席を一つ空ける。
  • ショッピングセンター、美術館などでは、訪問者の数を調整
  • テレワークの強化

【罰金 罰則】 1回目の違反の罰金は135ユーロ。2回目は200ユーロ。30日以内の3回目の違反は、3,750ユーロの罰金及び6か月以下の禁固。

夜間外出許可証ダウンロード

夏の間、フランスには自由で幸せな空気が溢れていました。レストランやカフェのテラスは賑わい、長い夏休みを満喫する人々。秋にはこんな日が来ると覚悟していましたが、状況が日々厳しくなり心が苦しくなります。

動物界や自然界は以前と変わらない田園の秋。野生のリンゴや梨の木は小さな実をつけ。森の野生動物や鳥たち、放牧された牛たち、牛の世話をする農家の人たち、木こりの人たち、みんな以前と全く変わらずに生きているように見えます。

現在の厳しい状況の中でも、周りのフランス人たちは心優しく思いやりに満ちています。近所を歩いていると、牛を数頭積んだトラクタ=が通りかかりました。道を開けると、農家の人が顔を出して声をかけてくれます。「隣町まで行くなら乗せて行くよ」こんなに人里離れた異国の地で親切にしてくれる人たちがたくさんいる。なんて幸せなんだろうと心が熱くなりました。


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