外出禁止中と緩和後のメッス


今日のロレーヌ地方は真っ青な空が広がり、窓を開けると初夏の匂いがします。小鳥のさえずりに混じって、カッコウの鳴き声が時折聞こえてきます。

メッス市民が愛してやまないサン=テティエンヌ大聖堂

フランスでは5月11日から、外出制限の解除が段階的に行われています。

100キロ以内の外出禁止は解除され、100キロを超えても県内なら自由に移動ができるようになりました。

居住地から直線距離で100キロを超える、県外への外出については、職業上、家族や脆弱な人を助けるため、診察などやむを得ない理由がある場合のみ可能。引き続き許可証の携帯が必要です。

https://www.geoportail.gouv.fr/carte

↑政府のサイトで移動できる範囲が検索できるようになっています。

赤ゾーンと緑ゾーン

今のところ、フランス国内は感染状況やPCR検査の実施能力によって、ウイルスが活発な赤ゾーンと、感染リスクの低い緑ゾーンに分けられ、制限解除が異なっています。

北東部の我アルザス・ロレーヌ地方やパリのあるイル ド フランス地方は、赤ゾーン。まだ仕事に復帰できない人たちも多くいます。

この分類の仕方に関しては、ストラスブール市長が、街のイメージや活動に悪い影響を与えるとして、保健衛生省相に対して取り消すよう手紙を送りました。

地元の黄色い石で造られた大聖堂

メッスの県庁に勤めるトマさんは、外出禁止中は最低限のサービスを提供するために週1回の勤務でしたが、制限解除後は3日勤務。以前のように働けるようになるまでは、まだ時間がかかりそうです。

メッスの図書館

La bibliothèque de Metz

図書館は週2回のみの開館。

外出禁止前に借りた本を返す場合と、インターネットで予約した本を借りる場合のみの利用が可能になりました。建物の外にマスクをした職員が出て対応。館内に入ることはできません。

助け合いの心

メッスがドイツに占領されていた時代に建てられたプロテスタント教会

非常時のフランスの人達の団結力は素晴らしく感心します。

自力で買い物に行けない身体の悪い人や孤立したお年寄りたちは、外出禁止中、市役所に電話をすればすぐに援助を受けることができました。

フランス赤十字も、戦地で活動していた人員をフランス本土に召集し、各地で無償の食糧援助を行いました。

メッスの植物園の中。今頃はバラが咲き誇っていることでしょう。

メッスを含む感染の深刻なフランス北東部は、リヨンやパリ同様、緑地や公園が閉鎖されました。

晴れた休日の散歩をこよなく愛するフランスの人たち。大きな街の中心の住人にとって、自然を愛でることも許されなかった2ヶ月は困難だったことでしょう。

プランドと呼ばれる緑地のアヒル

「最初の1週間は特に大変だった」友人たちは口を揃えて言います。

メッスの植物園。黒鳥やカモもいます。

メッスのど真ん中に暮らす友人カップルは、モーゼル川の畔の木陰で卵を温める白鳥を見つけ、毎日散歩がてら見に行っていたそう。みんな日々、小さな幸せを見つけて頑張って家にいました。

赤ゾーンのメッスの街でも少しずつお店の営業が再開されています。

メッスの古い小さな礼拝堂。

メッス駅の裏の新市街、ポンピドゥーセンターの向かいにある新しいショッピングセンター「ミューズ」も再開。ここの1階にはユニクロが入っています。入り口には消毒液の機械が取り付けられ、入館者にマスクが配られています。

公共交通機関

電車やバスは乗車率を50%までという規則で運行再開。バスの乗り降りは後ろのドアを使用し、運転手に近づくことはできません。乗車中のマスク着用が義務になりました。

田園を走るバ中距離スの内部

ロレーヌ地方の田園を走る中距離バスは、後ろの入り口から乗ると運賃を支払う手段がありません。定期を持っていない場合、当分の間、運賃は無料だそう。

◆外出制限下、空から見るメッスの街並み◆

ドローンで撮影された外出制限中のメッスの動画です。

歴史のある古い建造物の多いメッスの街並みをお楽しみください。♬

この動画を作った会社の広報担当の方は大変な親日家で、連絡をしてみると、日本語の返事が来ました。外国生活をしていると、このようなことにも喜びを感じます。九州の秋の山に感銘を受け、既に7回も来日したのだそうです。

田園の風景🎵

封鎖中、田舎では以前と全く変わらない景色が広がっていました。
お百姓さんはいつも通りに働き、4月の初めにいつも通りに牛が放牧されました。

Lue  France

私のうちからメッスまで車で30分ほど。草原と森に囲まれ人里離れた、バス停のある道路まで歩いて40分かかる所です。

5月の我が家 Chez moi

外出禁止中の2ヶ月間、外界の様子はインターネットと友人との電話でしか分かりませんでした。 

気にかけて電話をくれた友人たち、メッセージを送って下さった日仏両国の人達の暖かさに日々感謝の気持ちが募るばかりでした。人の優しさや繋がり、友情に救われました。来る日も来る日も感謝しかありませんでした。

外出禁止中の合言葉「家にいよう」は、緩和後「命を守ろう。慎重でいよう」に変わりました。

外出制限は緩和され経済活動は再び始まりましたが、フランスのみんなはかなり気をつけて日常生活を取り戻そうと頑張っています。

この危機を境に、競争ではなく、手を取り合う関係が世界中に広がりますように。

追記 5月20日の状況

保健衛生省のHPより

フランス全体の新規感染 +766人 死亡 +106人

イル・ド・フランスの患者数 53,727人 死亡 6,844人 集中治療室 23033人

グラン・テスト地域圏の患者数(アルザス・ロレーヌ地方、シャンパーニュ地方)患者数23,008人 死亡者3,331人 集中治療室10,042人


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